大正琴の材料の話

材料の話

菊八重の大正琴には初心者向けの廉価な楽器から上級者向けの特別な楽器まで様々な機種があります。中でも中〜上級クラスの機種については付属品は同じながら使用している材料の違いによって価格も違っています。時々、どう違うのか尋ねられる生徒の方もいらっしゃいます。
そこで材料の違い(木の種類の違い)がどのように違うのか、簡単にお話ししたいと思います。


主に表板に使われる材料■
スプルース
針葉樹特有(マツ科)の均一なまっすぐな木目。軽く、響振性に優れた材料。表板に適している。
ドイツ松
均一な木目で、軽く響振性に大変優れ粘りのあるクリアな音色。表板に適した最高級材料。

■主に胴板、裏板に使われる材料■

マホガニー
重さ堅さは中程度で、側板、裏板に使われる材料。中低音が豊かな明るくあたたかな音色が特徴。
ローズウッド(紫檀)
重く硬く側板、裏板、指板に使われる材料。音の反射性が高い。低音から高音までバランスのとれた音色。ちなみにローズウッドの名前の由来はバラのような甘い香りを放つことからで、バラ科ではなくマメ科の植物。
オバンコール
マホガニーに似た特性で、暖かく粘りのある音色が特徴。少し青みがかった木肌。
メイプル()
立ち上がりの良いメリハリの効いた音色が特徴。木目が美しく、バイオリンやチェロにも使われる。同じ仲間のシュガーメイプルからは甘いメイプルシロップが取れる。
タモ(アッシュ)
メイプルに似たクリアな音色。強度耐久性に優れており、同じ仲間のトネリコ材は野球バットの材質としても有名。
ニューハカランダ
高級材であるハカランダがワシントン条約により輸出入禁止となったため、よく似た性質のものとして使われるようになったもの。ハカランダと比べると少し丸い音色。アフリカ産。
ハカランダ
南米産。艶のあるきらびやかな音色が特徴。木目の美しさも格別。ワシントン条約により輸出入が禁止されているため貴重な木材。
良質のハカランダ材の確保が困難なため、菊八重ではあと20台程度の製作となりました。ハカランダ材の終了後、随時ココボロに仕様変更となります。ご了承ください

ココボロ
ハカランダと植物学的に非常に近い木材。美しい色合いをもつ。重く硬い性質のため、高級ナイフの柄やビリヤードのキューにも使われる。きらびやかな音色。南米産。

ホンジュラスローズ
ハカランダ同様、美しい木目と音響性能の優れた高級材。重く硬い性質で低音から高音までしっかりとした響きを持つ。高級木琴やビリヤードのキューにも使われる。南米産。


以上、抽象的ですが主な特徴を書いてみました。材質の違いは、見た目の色の違いだけでなく、音色もそれぞれ特徴があります。音色は実際弾き比べてみないと分かりにくいものですが、多少の参考になればと思います。
もちろん、音色を決めるのは材質だけでなく、その材質の特徴を生かした製作をしなければいけません。また天然のものですから、同じ種類であっても板としては1枚1枚の特性にバラツキがあります。そのため菊八重では手作りにこだわり、一台一台丁寧に製作する事を心がけています。
材質の違いは、教室などでお友達の大正琴と交換して弾き比べてみるとよくわかるかと思います。自分の好みの音の大正琴に出会えるとより弾くのが楽しくなりますね。
複数持っていらっしゃる場合は、そのときの気分や弾く曲によって大正琴を変えてみる楽しさもあります。

そうそう、何より、弾く人の腕前や弾き方によって音色は大きく変化します。
練習、練習ですよ。